26種の銘定絵図(PDF)
40種の銘定絵図(PDF)
このページでは、まず第三段階40種の銘定が第二段階の26種とどのように対応しているかの一覧を挙げます。
これは、新しい銘定の実施に伴って、東都浅草投扇興保存振興会から配布された資料「其扇流銘定の解説」の文言のままです。
ただし、「旧銘定」の部分に明らかな誤りがあるものは、ここを読まれる方が混乱しないように修正しました。たとえば、明石の旧銘定は須磨でなく若紫ですし、匂宮の旧銘定は東屋でなく早蕨、梅枝の旧銘定は末摘花ではなく花散里のはずなので、そのように直してあります。
| 旧銘定 | 新銘定 | 得 点 | 説 明 【但 書】 |
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野 分 手 習 花散里 末摘花 行 幸 夕 顔 夕 霧 松 風 須 磨 花 宴 朝 顔 鈴 虫 薄 雲 若菜下 早 蕨 澪 標 若 紫 東 屋 帚 木 空 蝉 桐 壺 真木柱 浮 舟 蓬 生 篝 火 夢浮橋 |
野 分 手 習 関 屋 藤 袴 花散里 梅 枝 末摘花 行 幸 総 角 夕 顔 夕 霧 紅葉賀 絵 合 松 風 須 磨 花 宴 朝 顔 鈴 虫 柏 木 薄 雲 賢 木 宿 木 若菜下 早 蕨 匂 宮 澪 標 若 紫 明 石 東 屋 帚 木 少 女 空 蝉 桐 壺 真木柱 御 法 浮 舟 横 笛 蓬 生 篝 火 夢浮橋 |
過料 二十 無 一 二 一 二 三 四 五 五 五 四 四 五 六 七 七 七 八 八 八 八 八 十 十一 十一 十三 十五 十三 十五 三十 十八 二十 三十 三十五 三十 三十五 三十五 五十 五十 |
箱を倒す。箱蝶を傷め常態を失した 【蝶立てば過料なし】 投げた扇蝶に触れず扇のみ落ちる 【箱面を打てば過料一点】 要側が地につき箱にかかる扇 【両褄上がり二点増】 要側が箱にかかる扇、要は箱の幅に収まる 扇蝶共に落ちる 扇を挟んで枕と蝶が一列に並ぶ 扇落ち箱を挟んで対称に落ちた蝶 蝶落ち扇箱にかかる 蝶落ち箱にかかる扇の要は両褄が支え浮いている 落ちた蝶地紙の上に収まる 落ちた蝶地紙下に収まる 落ちた蝶親骨にかかる 落ちた蝶地紙にかかる 扇落ち蝶箱上にて倒れる 扇は箱にかかり落ちた蝶箱を挟んで対称 扇は落ち蝶は箱に逆吊り 落ちた蝶骨上に収まる 落ちた蝶骨下に収まる 【骨間より蝶立てば十点増】 扇蝶共に落ち要にかかる蝶 落ちた蝶箱にかかる扇の陰になる 箱にかかる扇の下に落ちた蝶 箱にかかる扇の外にかかる蝶 扇は箱にかかり箱上に倒れる蝶 蝶落ちて立つ 扇を挟んで枕と立つ蝶が一列に並ぶ 扇のみ箱上に残り蝶落ちる 扇は箱にかかり落ちた蝶立つ 扇は箱にかかり落ちた蝶箱を挟んで対称に立つ 扇落ち箱を挟んで対称に落ちて立つ蝶 扇は蝶を倒し共に箱の上に残る 扇は箱上に残り蝶は箱に逆吊り 【蝶が要にかかれば十点増】 扇は箱にかかり蝶は箱に逆吊り 【蝶にかかって扇の先が浮いていれば十五点増】 扇は箱上に残り落ちた蝶立つ 箱にかかる扇の要に下がる蝶 【鈴が要にからんで下がれば二十点増】 箱にかかる扇の地紙に下がる蝶 落ちた蝶地紙上にて立つ 【箱の手前ならば十点増】 落ちた蝶骨上にて立つ 落ちた蝶扇の下で立つ 【両褄上がり十五点増】 扇は箱上に残り蝶要側に宙吊り 蝶落ちて立ち箱と扇の橋を架ける |
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◎投扇興は古典による遊技であり、何よりも礼儀と見立ての心を重んじる。 ◎其扇流としての「古態投扇興」復元の第三段階であり、第四段階で完結する。 ◎復元により銘定四十、但し書き九、合計四十九種となる。従って、原則として 「合わせ技」による銘定はしない。 平成十二年五月実施 東都浅草投扇興保存振興会・其扇流 |
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定義としては以上で、これだけでも投げる側としては十分なのですが、「銘定行司」(1つ1つの銘を定める役)に自分がなってみると、実際にはこれだけでは裁くのに困ってしまう状態がたくさんあります。
たとえば「紅葉賀」「絵合」「柏木」に関して、この一覧表の説明だけでは「蝶は扇の上でも下でもよい」ということが伝わりにくいのですが、実はちゃんと決まりがあり、この表の中だけの短い文面では収まりきれないのです。
詳しく対比させて「40種の銘定」や「行司の心構え」のページで解説してありますので、ぜひご参照ください。
ここからは、1999年まで(第二段階)の26種の銘定に慣れている方が新しい40種の銘を効率的に覚えられるよう、26種の1つ1つがどのように拡張されるのかという視点で分類と説明を試みました。
写真を全部ここに並べると表示が遅くなりますので、ページを銘ごとに分けました。それぞれの名称の部分をクリックして、詳細な解説のページを表示して参照してください。
かなり微妙なケースまで網羅してあるはずです。もし「実際にこういうケースが出たんだけど、どれに該当するの?」という疑問が生じましたら、ぜひメールか掲示板でお知らせください。回答できるものはお答えし、どうしても判断に困る場合は浅草投扇興保存振興会に確認してきます。
まだ投扇興に詳しくない方、あるいは行司の勉強をきちんとなさりたい方には「この扇と蝶の状態はどれに該当するんだ?」という見たままのまとめ方の方が理解しやすいと思いますので、「其扇流の銘定」の方を活用してください。
| 野 分 | のわき | -20点 0点 |
(従来と同じ)扇が枕を倒してしまった状態
但し、蝶が立てば過料なし |
| 手 習 | てならい | 0点 -1点 |
扇が蝶に触れなかったか、蝶に触れても扇が落ちた状態
但し、扇が枕を打つと過料一点(コツリ) |
| 関 屋 | せきや | 1点 3点 |
扇が蝶に触れたあと枕にかかり、要は地に着いた状態
但し、扇が両褄上がりだと二点増し |
| 藤 袴 | ふじばかま | 2点 | 扇が蝶に触れたあと枕にかかり、要が浮いた状態 |
| 花散里 | はなちるさと | 1点 | (従来と同じ)枕と扇と蝶がバラバラな状態。 |
| 梅ヶ枝 | うめがえ | 2点 | 枕、扇、蝶の順に一直線に並んだ状態 |
| 末摘花 | すえつむはな | 3点 | (従来と同じ)扇、枕、蝶の順に並んだ状態。 |
| 行 幸 | みゆき | 4点 | 扇の要が地に着いた状態 |
| 総 角 | あげまき | 5点 | 扇の要が浮いた状態 |
| 夕 顔 | ゆうがお | 5点 | 蝶が半分以上地紙の上に乗っている状態 |
| 夕 霧 | ゆうぎり | 5点 | 蝶が半分以上地紙の下に隠れている状態 |
| 絵 合 | えあわせ | 4点 | 蝶が地紙の縁から半分以上出た状態 |
| 紅葉賀 | もみじのが | 4点 | 蝶が地紙の脇の親骨側から半分以上出た状態 |
| 松 風 | まつかぜ | 5点 | (従来と同じ) |
| 須 磨 | すま | 6点 | (従来と同じ) |
| 朝 顔 | あさがお | 7点 | 骨の部分の側の上 |
| 鈴 虫 | すずむし | 7点 17点 |
骨の部分の側の下
但し、骨の間から蝶が立つと十点増し |
| 柏 木 | かしわぎ | 8点 | 要(ピン)に蝶が触れている状態 |
| 紅葉賀 | もみじのが | 4点 | 蝶が親骨から半分以上外に出た状態 |
| 花 宴 | はなのえん | 7点 | (従来と同じ) |
| 若菜下 | わかなげ | 8点 | (従来と同じ) |
| 賢 木 | さかき | 8点 | 扇が倒れた蝶の上に乗った(踏んだ)状態 |
| 宿 木 | やどりぎ | 8点 | 地に落ちた蝶が、枕にかかった扇に一部だけ乗った状態 |
| 薄 雲 | うすぐも | 8点 | 立った扇の下に蝶が一部でも隠れた状態 |
| 早 蕨 | さわらび | 10点 | 枕、蝶、扇の位置がバラバラな状態 |
| 匂 宮 | におうのみや | 11点 | 枕、扇、蝶の順に並んだ状態 |
| 東 屋 | あずまや | 13点 | 扇、枕、蝶の順に並んだ状態 |
| 澪 標 | みおつくし | 11点 | (従来と同じ) |
| 若 紫 | わかむらさき | 13点 | 蝶との位置がバラバラ |
| 明 石 | あかし | 15点 | 蝶と向かい合う。須磨状態 |
| 帚 木 | ははきぎ | 15点 | (従来と同じ) |
| 少 女 | おとめ | 30点 40点 |
蝶が花宴状態
但し、扇の要が蝶に触れていると十点増し |
| 空 蝉 | うつせみ | 18点 33点 |
(従来と同じ)
但し、扇が蝶に支えられて枕に触れていなければ十五点増し |
| 桐 壺 | きりつぼ | 20点 | (従来と同じ) |
| 浮 舟 | うきふね | 30点 40点 |
扇の地紙の部分で蝶が立った状態
但し、箱の手前ならば十点増し |
| 横 笛 | よこぶえ | 35点 | 扇の骨の部分で蝶が立った状態 |
| 真木柱 | まきばしら | 30点 50点 |
要から蝶が逆さ吊り
但し、鈴が要にからんで下がれば二十点増し |
| 御 法 | みのり | 35点 | 地紙の部分から逆吊り |
| 蓬 生 | よもぎう | 35点 50点 |
(従来と同じ)
但し、扇が両褄上がりなら十五点増し |
| 篝 火 | かがりび | 50点 | (従来と同じ) |
| 夢浮橋 | ゆめのうきはし | 50点 | (従来と同じ) |