御扇流の銘定は、2005年から本来の体系(24種類)に戻されました。
日本投扇興保存振興会のサイトには、この銘定に使われる点式の画像が公開されておりますので、そこからわかる範囲で内容をご紹介します。なお、それぞれに添えられている和歌については、ここでは割愛させていただきました。
銘 | 読み | 得点 | 説明(補足) | (参考)浅草では |
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乙女 | おとめ | 有点 | 扇が胡蝶を飛び越えた場合(毛氈の範囲内) | 手習 |
古浪 | あだなみ | 有点 | 扇が枕の手前に落ちた場合(毛氈の範囲内) | 手習 |
つり船 | つりふね | 有点 | 扇が毛氈の中(ヘリでも可)に落ち、なおかつ先に毛氈の外に落ちた(高飛)扇に重なった場合 | |
初霜 | はつしも | 有点 | (これは特殊な扱いで、投げたその場で付けられる銘ではありません) | |
因幡山 | いなばやま | 1点 | 扇が胡蝶を倒さず、要を上にして枕に寄りかかった場合 | 手習か藤袴 |
有明 | ありあけ | 1点 | 扇が胡蝶を倒さず、要を下にして枕に寄りかかった場合 | 手習か関屋両褄 |
秋風 | あきかぜ | 3点 | 扇が胡蝶を倒さなかったものの鈴を鳴らした場合 | 手習 |
散花 | ちるはな | 5点 | 扇が胡蝶を落とし、バラバラに落ちた場合 | 花散里 |
千鳥 | ちどり | 7点 | 扇と胡蝶が枕をはさんで正反対の位置に落ちた場合 | 末摘花 |
富士 | ふじ | 8点 | 扇が胡蝶を落とし、要を上にして枕の手前に寄りかかった場合 | 行幸 |
三笠山 | みかさやま | 8点 | 扇が胡蝶を落とし、要を下にして枕の手前に寄りかかった場合 | 行幸(竹河?) |
山桜 | やまざくら | 10点 | 地に落ちた扇の上に胡蝶が乗った場合。乗る扇はどれでもよい。 | 夕顔、朝顔など |
御幸 | みゆき | 13点 | 扇が胡蝶を落とし、枕に乗った場合 | 澪標 |
雲隠 | くもがくれ | 13点 | 落とした胡蝶の上に扇がかぶさった場合 | 夕霧、鈴虫 |
橋立 | はしだて | 15点 | 扇が胡蝶を落として枕に寄りかかり、胡蝶は前に落ちた扇の上に乗った場合 (山桜+因幡山) |
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紅葉 | もみじ | 15点 | 先に落ちていた扇の上に胡蝶が乗り、さらに今投げた扇が胡蝶に乗った場合 (山桜+雲隠) |
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春の野 | はるのの | 23点 | 前に落ちていた扇の上に胡蝶が乗って、今投げた扇は枕に乗った場合 (山桜+御幸) |
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白雪 | しらゆき | 30点 | 枕の上で倒れた胡蝶の上に扇が乗った場合 | 帚木 |
白妙 | しろたえ | 40点 | 枕の上で倒れた胡蝶の下に扇が潜り込んだ場合 | |
高砂 | たかさご | 50点 | 枕に乗った扇の上で胡蝶が立った場合 | |
高飛 | たかとび | 無点 | 扇が毛氈の外まで出てしまった場合 | 手習 |
山颪 | やまおろし | 過料3点 | 扇が枕の横面に当たって枕が傾き、その衝撃で胡蝶が落ちた場合 | コツリで蝶が落ちた |
嵐 | あらし | 過料10点 | 扇が枕を倒した場合 | 野分 |
蝉丸 | せみまる | 過料3点 | 司扇人が違反と判断したとき、過料とする (手が頭より上がったり、腰が浮いたり、ほかマナー違反が目に余る場合など) |