日本投扇興保存振興会による、ここの全国大会は春と秋の年2回(1回の年もあり)行なわれ、すでに第50回を越える歴史を持っています。
大会の案内状によると「かつて秋篠宮殿下も熱中して席を立たれず、随行の方を困らせたというエピソードも残っております。」とのことです。
ここの投扇興はきちんとした銘定を行なう本来の形式もあるのですが、大会では初心者でも気軽に楽しめるように
「的を落とせば1点、落とさなくても鈴が鳴ったら0.5点」
「10投して同点の場合はじゃんけんで決着(延長戦を行なうことも)」
というだけの、至ってシンプルなルールのトーナメントを行ないます。
浅草や京都でいう「澪標」のように扇が枕に乗ったとしても、同じ1点にしかなりません(ただし、賞品が出たりするようです)。
それだけに、ちょっとコツをつかめば初参加者があれよあれよと勝ち上がることもあり、第49回大会では私の友人が初参加で優勝。第50回大会では、来日していたアメリカのスターバックス社の重役のローレンス・モルツさんが優勝されたそうです。
投げ方についてもあまり細かい規則はなく、参加者が投げたいように投げていいそうです。ただ、本来の投げ方というのはありますので、「扇の持ち方・投げ方」をご参照ください。
浅草の投げ方でも何とかなるので、そのやり方で投げて優勝してしまう人さえおり、それほど神経質になる必要はないようです。