相撲すまいハ投式を相撲に擬ぎして行ふ事なりこの時ハ四本柱はしらを用ふべし四本柱ハ太サ三寸廻り長さ疊際たヽみぎはより屋盍やねまで扇子のたけ二扇つヾと爲し屋盍やねハ土佐紙あをとさがみの類にて張るべし幕まくハ紅白かうはく縮緬ちりめん布紗しや等なり幅ハ四寸にして長サハ四本柱の四方一面に張るべし而して東西に分ちて相撲の如く順次じゆんじ組合くみあいを定めるなり執筆しうひつの向むかひに坐して的玉あてだまを驗けんする人軍配ぐんばいを上げて勝負を分わかつ則ち行司ぎやうじなり
軍配扇の地ぢハ金箔きんぱく或ハ錦等なり柄江ハ黒塗柄くろねりにして紐ひもハ真紅しんくなり