試合の進め方
ここでは、百人一首形式を例に取ります。この遊び方は、道具に添付されている百人一首形式および源氏物語形式の解説書にも書いてありますが、山崎先生の許可を頂きましたので、こちらでも紹介させて頂きます。なお、途中にいくつか補足してあります。
- 審判1名、記録係1名、歌読み1名
- 投席は、緋毛氈を敷き、その中央に枕を置き、枕と投席の間隔は扇の長さの四倍としてそこに座布団を敷いて、両対戦者が向かい合って正座する。
- 名前を告げる。
- 挨拶。扇をヒザの前に置いて「よろしくお願いします」と一礼する。
- 「初霜」を吟じる。「参加賞として、3点差し上げます」「初霜を詠ませていただきます。
心あてに 折らばや折らん 初霜の 置きまどわせる 白菊の花〜」……
- サイコロで先後を決める。
- 先投がまず扇を持って開き、右手の拇指を上に、食指を下にして、要を持ち、左手を膝の上に置き右肱を脇に付けて的に放つ。
- 審判役が銘を定め、百人一首で該当する歌を歌読みが読み上げる。記録係が記録を取る。
- 次に後投が投げ、以下同じ手順を十二回くりかえす。半分の6回を放ったところで、左右入れ替わる。
- 競技終了。「敢闘賞として2点差し上げます。」「松山を詠ませていただきます。
契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 浪こさじとは」……
- 扇をたたむ。
- あいさつ。扇を膝の前に置いて「ありがとうございました」。
- 得点発表。一切終了。
なお、得点の付け方は、次のようになります。上の手順にも一部が出てきましたが、
- 参加賞として三点ずつ、全員に与えられる。
- 表によって点数を決めるが、表にないものは、それに準ずる。
(過料は減点、不中扇は0点)
- 初めと終わりが同じ形であれば、五点加算される。
- 十二回完投すれば、敢闘賞として二点与えられる。