新聞記事などによると、桐生市では公の場で投扇興が行なわれる機会が非常に多いようです。
その背景は、「(投扇興は)大正末期まで京都を中心に女性の正月遊びとして伝承され、織物の町として京都とも交流があった桐生でも昔は盛んだった。着物が欠かせない遊びだけに、地元織物業界は復活に期待している。」ということらしいです。
市内では1987年から「投扇興愛好会」が結成されて、数十年前にお茶の修行として覚えたというご婦人の手ほどきで投扇興のやり方等を教わり、毎年成人の日に新成人に投扇興を体験させたり、博物館などで紹介したりと活発に活動しているようです。
以前に紹介されていたあるサイトでは「桐生独自の伝統文化・投扇興」とまで書かれており、東京や京都などで楽しまれている投扇興とは銘定や道具なども独特な物が残っている可能性もあり、いつかぜひ一度、見学に行ってみたいと思います。
1999.01.16の朝日新聞群馬版の記事によると、「1987年の成人の日に、桐生市の史料収集家らが京都から道具を取り寄せて復活させた。成人の日で実施するのは、それ以来という。」とあるので、つまり道具そのもの(そして点式も?)は京都の、おそらく宮脇賣扇庵あたりのもので、それほど目新しいものではないかもしれません。
何はともあれ、この目で確かめたいものです。
(続)2004年、実際に桐生の投扇興の関係者に電話して聞いてみた方によると、形式は宮脇賣扇庵の点式を適当に簡略化した物を使っているそうです。