「戸羽の会」の百人一首形式

詳しいことは「戸羽の会」の項を見て頂くとして、ここでは他の形式との比較のために銘定の表だけ載せておきます。

得点 形態の説明 読み上げられる歌 源氏物語形式
での銘
初霜
(はつしも)
参加賞三点   心あてに 折らばや折らむ 初霜の
置きまどはせる 白菊の花
光源氏
(ひかるげんじ)
かりほの庵
(かりほのいほ)
十二点 澪標の扇の上で
蝶立つ
秋の田の かりほの庵の とまをあらみ
わが衣手は 露にぬれつつ
桐壺
(きりつぼ)
御幸
(みゆき)
十一点
的玉倒れ八点
桐壺状態
澪標状態
小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば
今ひとたびの みゆき待たなむ
藤壺
(ふじつぼ)
筑波嶺
(つくばね)
十点
的玉倒れ七点
浮舟、横笛状態
夕顔、朝顔状態
筑波嶺の 峰より落つる みなの川
恋ぞつもりて 淵となりぬる
紫の上
(むらさきのうえ)
千鳥
(ちどり)
九点 東屋状態 淡路島 かよふ千鳥の鳴く声に
いく夜寝ざめぬ 須磨の関守
明石
(あかし)
富士
(ふじ)
八点
的玉倒れ五点
若紫、明石状態
行幸、須磨状態
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の
富士の高嶺に 雪は降りつつ
葵の上
(あおいのうえ
三笠
(みかさ)
七点
的玉倒れ四点
「富士」で、扇が
要を下にして立つ
天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出でし月かも
朧月夜
(おぼろづきよ)
有明
(ありあけ)
六点
的玉倒れ三点
手前から扇−蝶−枕
の順に並ぶ
朝ぼらけ 有明の月と見るまでに
吉野の里に 降れる白雪
女三の宮
(おんなさんのみや)

(にしき)
五点 手前から枕−蝶−扇
の順に並ぶ
嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は
竜田の川の 錦なりけり
玉鬘
(たまかずら)
秋の野
(あきのの)
四点 末摘花状態 白露に 風の吹きしく 秋の野は
つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
夕顔
(ゆうがお)
散る花
(ちるはな)
一点 花散里状態 ひさかたの 光のどけき 春の日に
静心なく 花の散るらむ
花散里
(はなちるさと)
むら雨
(むらさめ)
不中扇 手習で扇が枕の向こうで、
要が向こう側
村雨の 露もまだひぬ 槇の葉に
露たちのぼる 秋の夕暮れ
朝顔
(あさがお)
古浪
(あだなみ)
不中扇 手習で扇が手前
(コツリも含む)
音に聞く 高師の浜の あだ波は
かけじや袖の ぬれもこそすれ
空蝉
(うつせみ)
ゆらの戸
(ゆらのと)
不中扇 手習で扇が枕の向こうで、
要が手前側
由良のとを 渡る舟人 かぢをたえ
行くへも知らぬ 恋の道かな
軒端荻
(のきばのおぎ)
山颪
(やまおろし)
過料三点 野分状態 憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ
はげしかれとは 祈らむものを
源典侍
(げんのないしのすけ)
雲がくれ
(くもがくれ)
過料三点 夕霧、鈴虫状態 めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
雲隠れにし 夜半の月かな
末摘花
(すえつみはな)
おく霜
(おくしも)
過料一点 松風、花宴状態 かささぎの 渡せる橋に おく霜の
白きを見れば 夜ぞふけにける
六条御息所
(ろくじょうのみやすどころ)
松山
(まつやま)
敢闘賞二点   契りきな かたみに袖を しぼりつつ
末の松山 浪こさじとは

(かおる)